マクドで「アイコンチキン・チーズフォンデュ」

別の日の夕方にぶらっと立ち寄って、「そういえば食べてなかったな」と注文。

今回の期間限定アイコンチキンのシリーズは第二弾の「ジャーマンソーセージ」だけがモモ肉使用でそれ以外はムネ肉ということだったので、あまり期待はしていなかったが、これがなかなか、悪くない。
チーズフォンデュのソースなので、結構重そうに見えるが、意外にもそれほどしつこくはない。むしろこのソースによって柔らかいチキンの印象が引き立てられていて、今のマクドがチキンを全面に押し出して勝負をかけているのは、本当なのだなと。



昔のジャンキーな味付けに比して、確実に上質さが出ている近頃のマクドだが、それでも300円以上出してバーガーを食べるとすれば、モスバーガーに入るだろう。
高級路線に傾くのはいいが、それだけに路線を絞った場合に、却ってアイデンティティがなくなってしまうように思うのは、マクドの現在に至るまでの弱点かもしれない。


家の最寄りの駅前にマクドとモスの両方があるが、客層を見るとかなりの差がある。
マクドが若者寄りで、休日や平日夕方に行くと、高校生のヤンキーくさいニーチャンらがうようよいる(郊外・幹線道路沿いの店に行くと幾分マシだが)。
それに対してモスのほうが、社会人やOLが中心の客層で、昼下がりにカフェ代わりにお茶でも、という感覚で入れるのが強みかもしれない。ただ、モスで一食食べるとなると、その辺の定食屋などの飲食店と価格帯が変わらないので、どうも気が引けてしまう。


現在はマクドの業績が再び全盛期を迎えていると言われるが、以前の低価格路線の失敗から様々に試行錯誤を重ねて現在に至っている過程を見ると、今後も同様の試行錯誤は要求されてくるように思える。
創業当初から高価格・高品質路線を守り続けているモスバーガーのほうは、そうしたブランドイメージと客層で固まっており、長期的な経営の安定性ということで言えば高いように思う。
マクドの経営の舵取りの難しさがあるとすれば、それは案外、品質や価格よりも、その客層にあるかもしれない。