あれは占い師なのか

今朝は江原啓之花田勝と見間違えてしまった。最近は佐藤優ラスプーチンなんて称して空威張りしているが、江原の方がラスプーチンのイメージに近いような。ま、いいか。
近頃よくポストに新興宗教のチラシが入ってて、霊魂は存在しますと大書してある。丹波哲郎みたいだなと思えて面白いのだが、その丹波御大は霊界へ逝かれたのだったか。翻って、全く江原は新興宗教程度のものだなと思う。そういえばスピリチュアルの先駆たる陰陽師ブームはどこへ行ったんだ。アンビリバボーの除霊ドキュメンタリーはなかなか面白かったのになぁ。
さて、確かにスピリチュアルは笑止の一言で一蹴できる代物だが、細木数子は置き所が難しい。私にとっては占い師というよりも人生相談請負人という感じか。あれだけの年齢で苦労を重ねてきたなら、一目見ただけで人の性格がほぼ分かってしまうものだし、言ってることも占いというよりお説教。あれだけ豊富な人生経験を持って人にお説教をしてくれる年配者が、今はほとんどいなくなってしまったのか。上手く書くことが出来ないが、彼女がテレビに出てきているというのは、それだけ伝承という社会システムが機能しなくなっていることを示しているようにも思う。
で、彼女の占いはと言うと、当たるも八卦。友人に言わせればほとんど四柱推命じゃんということなので、占いとしては至極まっとうな流れを汲んでいるか。彼女の番組に政治家もよく出演しているが、あれってよく考えれば文字通り占い師に国の行く末を占ってもらってるも同然なんだなと。すると細木数子こそラスプーチンということになりかねないが、私のイメージでは少し違っていて、秀吉を補佐した安国寺恵瓊とか、家康の隣にいた崇伝みたいな感じ。崇伝よりは林羅山の方がしっくりくるか、儒学だし。ついでに言うと、彼女は知行合一とか陽明学の引用が多い。孟子もよく出てくるかな。世渡りだけでなく相応に教養を身につけてる辺りは好感が持てる。