近況

書く情熱が乏しくなってやや久しくなってきた。考えはするが、書く算段になると、それほど気が進まない。なぜか。よく分からない。ただ、最近は何をしていてもどうも色々と散漫になりがちでよろしくない。集中するか。
で、今日はある友人と久々に話をした。これまた4時間か5時間か喋っていたようだ。二人で喋っていたせいか、ちと燃料不足であるような気がした。前に別の友人らと話し込んだときよりは、正直なところ消耗も少なかったが、途中から議論を続ける意気込みが減退していたのは確かだった。二人の話のアプローチは常に異なる方向であったが、それが原因ではないと思う。おそらくは話が一つのテーマに絞られずに二転三転させられたからだろう。対して彼は全く疲れていないと言っていたことから考えると、私が話のイニシアティブを握っていなかったというところが原因しているか。思えば、私は常に自分のペースで議論を運ばせることが多かった。とはいえ彼は理系脳なので、アプローチの仕方には学ぶところが多かった。
彼が話の合間にいくつか新聞社説のような問題提起をしてきたが、私には少し紋切り型であるように感じた。自在な思考ができる人物だと思っていたので、あれ?と思った。社会問題に対する問題の切り口というか、例えば数学で式を展開したり因数分解するような変形のさせ方というものを知らないのだなと思った。ま、私が知っているかというと、何とも言えないが。ただ、やはり思考の柔軟性はあり、私の煩雑な説明にも理解を示してくれているようだった。私としてはその辺りの論理力というか、類型化能力のようなものが恐ろしいものに思え、あるいは羨望の眼差しで見つめたくなる。しかし、私の日常の思考は、思考の意図から常に反れる。それはまさしくじゃじゃ馬であるのだ。私は自分の思考の性向について、ある種珍しいものだとも思うし、しかしながら面倒で厄介な代物だと思う。いくらそう思っても私の思考は私に特有のものだし、そこは肯定的に受け止めてゆこうとは思っている。