文章を論理的に読むには

論文調のものならやりやすいが、一文ごとにその主張の論拠になっている部分をピックアップしていく。言うは容易いが、実際やってみると、それなりに精読する努力が要るし、そうした論理的構成で読むことに気付いた人でないと難しい。
ま、普段は何となくで読んでますけど。昔よりも論理構成の取り方が自分の中でクリアになってきた印象はある。論理によって文章を構造化して読むことは、慣れれば慣れるほど一種の速読法として役に立つのだろう。しかし、私としては何が何でも論理的にというのはあまり好きではない。文章を論理に囚われずに読んで疑義を呈することができるような自由な精神が必要というか。論理をミクロからマクロに至るまでに徹底できれば問題はないのだけど、よくある論理的に読むハウツー的な知識というのは、論理性を一定の枠内に矮小化してしまう。そういうわけで、厳密な論理付けをせずに読む方が、あらゆる論理階層に対する自然な疑念の発し方が出来ると思う。