続・断裂のパレスチナ

昨日書店に立ち寄ってニューズウィークなど読んでみたが、パレスチナ問題については論調が鋭い。西岸地区だけに米欧が肩入れすることが結局パレスチナ情勢を解決に導かないということは、この数日間パレスチナについて取り上げてきた内容と大差ない。
というか、民主主義をどこまでも広げていく方針というのは如何なものかと、またしても思った。民主主義がそぐわない地域というのはあるはずだろう。実際、旧ソビエト圏で起こった一連の「カラー革命」は結果的に頓挫しつつある。日本政府は民主主義に普遍的な価値を認めた外交を展開しようとしているが(「自由と繁栄の弧」)、そもそも非西欧圏であるはずの日本において、何故これほどまでに民主主義が――根本的受容を果たしたとは言えない中で――声高に主張されているのだろうか。この点は現代において再び問い直す価値がある問題と言えるし、それはエスノセントリックな観点ではない伝統文化との対比において研究されるべきだろう。